「描いて解脱」呪詛のようにつぶやき絵を描く日々
「だからラベルが違うんですよ」
…だから駄洒落はいりませんから。
…だから駄洒落はいりませんから。
「いや、うちラベルも作ってて、相反しますけど『大量に短い期間』と『一点一点を長期に』とやっているんです。」
とおっしゃるのは特種紙商事の神谷さんと太田さん。
資料保存器材の木部さんよりご紹介いただいた神谷さんを訪ねる。例によって生贄記憶補助装置女王様と行く。
「僕ふかわ、それはどうなの?会社訪問する格好として」
コートを脱いだ私の服装について物を申す女王様。すいません、これしかなかったんです。しょっぱなからダメだしをもらう僕。失礼はどら焼きで勘弁してもらおう。が、応接室と書いてある部屋に通される。ヤバイ。こんな常識を学んでこない人間には敷居が高い。
「マッティングについての詳細と材料についての知識と知恵をですねお借りしたいと来た訳です。」
と、あほ炸裂のかわいそうな子のお願いについても神谷さん、太田さんは笑顔をたたえて説明を始めてくれる。
・ブックマットの作り方
→写真や版画などの保存装丁として発展してきたマッティング
→素人の人が触っても大丈夫
・連続被膜のバリア性にともなうメリットとデメリット
→100%の密閉が可能だが湿度をこもらせる。
・ベニヤに対しての対策の提案に対する指摘
→ベニヤに中性ボードを貼る
・コストについて
→安くて加工がしやすいものへの選択。いくらでも高くていいものはあるポリカーボネイト等
・海外における保存額装についての団体の存在
→FACTS/FATG
→保存額装の段階について
・木部さんの出自
→新聞記者だった!
・三位一体ではなく四位一体
→保存屋/修復家/画家/材料屋
等、どれも興味深い話ばかり。でも一番食いついてしまうのは木部さんの話。
「私が三回生まれ変わっても彼ほど頭のいい人は会えないと思っている」と神谷さん。んー殿方が殿方を評するのを聞くのは楽しい。「いい本見つけたんだと彼に自慢すると、『ああそれねいいよね』と言った後本の中身の引用が彼の口からえんえん続くのですよ。こっちも負けじとふんふんと腕を組んでみたりとね。さも知ってるふうに笑顔で。いや、彼のようにすべてを記憶しているという相手には敵わない。ラベルが違うんですよ。」冒頭に戻る。
あー。
「図書館がやはり保存へ移行する速さがあった背景には酸性紙問題と言うものと本という「紙の束」という共通点があったからです」
同じ悩みを持っているので情報の交換がしやすかった。しかし作品については一点一点違う。現代作品については更に広がりを見せている。だから情報の共有は難しい。これにはよくてもあれにはダメだった等。また国によっても気候が違うので、あっちではよかったけれども、湿度の高い日本ではダメということも有る。
それもそうだ。材料の多様化はあまりに加速の一途なのに材料についてあまりにも知識が不足している。作るに当たってちょっと知らなさ過ぎの領域だ。自戒せねば。ま、主題に反すればって所も含むからな~。主題主題。
「おお、そういえば図書館というと私の義父がですねマイクロフィルムの保存をしているらしくてもにょもにょ…」
「■■さん?ああ、◆◆の初代館長さん?知ってますよ。」
ぎょっ。ヤバイ。ニゲロジブン!
馬鹿な嫁が家に来ちゃって残念でしたねとか人としてどうなのかね君んちの嫁とかとかとか義父にいわないでーっ神谷さんー!わかってるから。自分でわかってるつもりだからっ。
「ええ、保存の世界は実に狭いんですよ。とても狭い。皆知りませんからね。だから今一生懸命伝えているんです。ザビエルじゃないですけど布教しているんです。いやまじめな話ね。この製品使って守ってくださいと。でもこの製品は真摯的に作っています。でなきゃ国立国会図書館をはじめ数多の図書館に納めている商品なのでもしも間違いがあったらと考えたら夜も眠れませんから。ですからこんなのは簡単なんです。当たり前のことを当たり前にやる。これが大事なのです。」
うおーっさすが国産保存材料紙系業界第一位!
当たり前のことを当たり前にやるーだなんて。ほんとやってなかった分耳が痛い。が、そこから脱却する為にできることをしてみよう。でもでもやっぱり移行はなかなか難しいよー。
「急激な移行は絶対的にムリ。誰もついてこない。安くて簡単。これが大事」
うおーっ。極意のようだ。
たくさんの言葉や知恵と情報をいただいた上に、サンプルを頂戴する。うおっ後生大事にさせていただきます。
「あ、このスケッチブックいいでしょ。すっごくこだわって作ったの。スケッチブックなんて売れないんだからこだわってこだわって作ったの」
見せていただいた特種製紙製のスケッチブック/モロー。すごい。紙の上下が耳付!スケッチブックで耳付で且つ一枚一枚に透かし入り、更に原料コットン100%!ろ紙かよっナンダこの高級感!おののく。
いただけそうだったけど…物乞いじゃないからっ後ろ髪引かれながら帰ることにする。…自分で買う!
ともあれ、神谷さん大田さんとても沢山ありがとうございました。特種紙商事の皆様、騒がしくして申し訳ありませんでした。ご迷惑でしょうが、また回遊してまいります。どら焼きで勘弁してくださいませ。
とおっしゃるのは特種紙商事の神谷さんと太田さん。
資料保存器材の木部さんよりご紹介いただいた神谷さんを訪ねる。例によって
「
コートを脱いだ私の服装について物を申す女王様。すいません、これしかなかったんです。しょっぱなからダメだしをもらう僕。失礼はどら焼きで勘弁してもらおう。が、応接室と書いてある部屋に通される。ヤバイ。こんな常識を学んでこない人間には敷居が高い。
「マッティングについての詳細と材料についての知識と知恵をですねお借りしたいと来た訳です。」
と、あほ炸裂のかわいそうな子のお願いについても神谷さん、太田さんは笑顔をたたえて説明を始めてくれる。
・ブックマットの作り方
→写真や版画などの保存装丁として発展してきたマッティング
→素人の人が触っても大丈夫
・連続被膜のバリア性にともなうメリットとデメリット
→100%の密閉が可能だが湿度をこもらせる。
・ベニヤに対しての対策の提案に対する指摘
→ベニヤに中性ボードを貼る
・コストについて
→安くて加工がしやすいものへの選択。いくらでも高くていいものはあるポリカーボネイト等
・海外における保存額装についての団体の存在
→FACTS/FATG
→保存額装の段階について
・木部さんの出自
→新聞記者だった!
・三位一体ではなく四位一体
→保存屋/修復家/画家/材料屋
等、どれも興味深い話ばかり。でも一番食いついてしまうのは木部さんの話。
「私が三回生まれ変わっても彼ほど頭のいい人は会えないと思っている」と神谷さん。んー殿方が殿方を評するのを聞くのは楽しい。「いい本見つけたんだと彼に自慢すると、『ああそれねいいよね』と言った後本の中身の引用が彼の口からえんえん続くのですよ。こっちも負けじとふんふんと腕を組んでみたりとね。さも知ってるふうに笑顔で。いや、彼のようにすべてを記憶しているという相手には敵わない。ラベルが違うんですよ。」冒頭に戻る。
あー。
「図書館がやはり保存へ移行する速さがあった背景には酸性紙問題と言うものと本という「紙の束」という共通点があったからです」
同じ悩みを持っているので情報の交換がしやすかった。しかし作品については一点一点違う。現代作品については更に広がりを見せている。だから情報の共有は難しい。これにはよくてもあれにはダメだった等。また国によっても気候が違うので、あっちではよかったけれども、湿度の高い日本ではダメということも有る。
それもそうだ。材料の多様化はあまりに加速の一途なのに材料についてあまりにも知識が不足している。作るに当たってちょっと知らなさ過ぎの領域だ。自戒せねば。ま、主題に反すればって所も含むからな~。主題主題。
「おお、そういえば図書館というと私の義父がですねマイクロフィルムの保存をしているらしくてもにょもにょ…」
「■■さん?ああ、◆◆の初代館長さん?知ってますよ。」
ぎょっ。ヤバイ。ニゲロジブン!
馬鹿な嫁が家に来ちゃって残念でしたねとか人としてどうなのかね君んちの嫁とかとかとか義父にいわないでーっ神谷さんー!わかってるから。自分でわかってるつもりだからっ。
「ええ、保存の世界は実に狭いんですよ。とても狭い。皆知りませんからね。だから今一生懸命伝えているんです。ザビエルじゃないですけど布教しているんです。いやまじめな話ね。この製品使って守ってくださいと。でもこの製品は真摯的に作っています。でなきゃ国立国会図書館をはじめ数多の図書館に納めている商品なのでもしも間違いがあったらと考えたら夜も眠れませんから。ですからこんなのは簡単なんです。当たり前のことを当たり前にやる。これが大事なのです。」
うおーっさすが国産保存材料紙系業界第一位!
当たり前のことを当たり前にやるーだなんて。ほんとやってなかった分耳が痛い。が、そこから脱却する為にできることをしてみよう。でもでもやっぱり移行はなかなか難しいよー。
「急激な移行は絶対的にムリ。誰もついてこない。安くて簡単。これが大事」
うおーっ。極意のようだ。
たくさんの言葉や知恵と情報をいただいた上に、サンプルを頂戴する。うおっ後生大事にさせていただきます。
「あ、このスケッチブックいいでしょ。すっごくこだわって作ったの。スケッチブックなんて売れないんだからこだわってこだわって作ったの」
見せていただいた特種製紙製のスケッチブック/モロー。すごい。紙の上下が耳付!スケッチブックで耳付で且つ一枚一枚に透かし入り、更に原料コットン100%!ろ紙かよっナンダこの高級感!おののく。
いただけそうだったけど…物乞いじゃないからっ後ろ髪引かれながら帰ることにする。…自分で買う!
ともあれ、神谷さん大田さんとても沢山ありがとうございました。特種紙商事の皆様、騒がしくして申し訳ありませんでした。ご迷惑でしょうが、また回遊してまいります。どら焼きで勘弁してくださいませ。
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このサイトは年金貰うまで若手作家、年金貰って青年作家という少しアレな世界に足を突っ込んだ人間のブログです。あわよくば各方面より指摘をしていただいて、若手作家:冨川三和五(冨川美和子)がまっすぐ正しい方向に進む為のブログである。日々間違えたとわかれば軌道修正、弛まぬ努力と精進を胸に。コレを読んだ若手作家にはこのサイトをたたき台として利用し検証し、重箱の隅をつつき、且つ実験や情報をコメントして頂、共に成長していこうという趣旨でもある。
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