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「描いて解脱」呪詛のようにつぶやき絵を描く日々
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「ない。」

それが毎度交わされる言葉だ。
困った。記憶の定着が悪い。悪すぎる。


紙には表と裏がある。
紙を干す時にそれが決まる。紙を干し板にくっつけたほうが表となり、滑らかな表面となる。反対側はその逆。ざらつきがあるままの側が裏だ。コレは紙屋と表具屋までがそう定義している。ここは重要。
でね、絵描きはというと、実は絵描きは好きな面を表としていいんだって!
えっへ!
そんなことも知らないでへらへらしていたんだよね。オイラは。
絵描きは絵の具ののりや、筆運びが適しているほうを常時紙と相談して決めていいんだってっ。
面白いなー。


で、表具屋さんは表具屋さんなので、表具の仕立てでも屏風の仕立てでもめちゃくちゃ紙の表裏はこだわる。
大雑把に言えばどーでもいいのだろうけれどもお作法や、うん百年の歴史が物語るように淘汰されてきた中で、こだわったほうが後々メンテナンス補修がしやすいと言う結論が出ているようだ。

マリオ(仮称)は言う。
「へっ。お前さんが死ぬまではコレを剥がそうと言う奴はいない。だからぶっちできる。大雑把な仕立てでもまるで構わない。」
続けて彼は言う。
「で、開けた奴がびっくりするんだろ。な。こ、こんな中身だったのかってな。」
「!。そ・う・だ・ね!マリオがスコヤで空けた穴とかね!」
「!!!」

なんだろうね、この 生きている間 っていう感覚。紙の保存画の保存にはそれが絡むなあ。
誠意をこめて作れば長持ちするし、丁寧にやればやっただけ美しい。それ以上に得るものは達成感とかかな。
そして気付いたのだが 誰にでも優しい を込めているのかもしれないね。

「最後袋(袋貼り)にすんだろ、するとここにへら入れればその下の下地には傷がつかず再利用可能ってことになんだよ。丁寧に仕事されてある物は仕立て直しやすい。反対にやっつけ仕事のは仕立て直しにくいってことだ。」

そうなのだ。長い歴史の中で淘汰された技術の結晶とやらが凝縮されているので良い仕立ては、誰が後でメンテナンスしてもメンテナンスしやすいって事なのだ。絶対に顔を合わせるわけではない、後で仕立て直しをする人に対してやさしーのだ。連綿と続く表具師同士のなんだか不思議なつながりの一面を見た気がする。体がむずむずする。
これはサイト作りや、マッピングデータ作りの時にも感じたことだけど、上手い人と組むと楽なんだよね。何段階にも遡っても「データあるよ。再構築可能。てへ」みたいに急な仕様変更時にも対応可能なの。あれと一緒。同じ優しさを思い出すよ。たとえPTAの広報レベルの話においてもだ!(力説)


うーん。
表具師よ、ちょーロマンチック と冷やかしたい。ぐふぅっ。
貴方達は時代を超えて通じ合っちゃうんだろうぅっ ぐふっ。←酔っ払いの戯言

糊付け一つとっても下貼りの紙を重ねる層により糊のつける面が表裏変わる。そうすることにより密着性が上がったり、後で剥がしやすくなったり、叩き込んで糊を入れたり濃度を変えたりとすることにより、より仕立て直しやすさが上がる。過去の表具師たちの培ってきた試みや技術が淘汰されて小技がふんだんに盛り込まれているのだ。恐るべし表具の世界。

で、敷居の高い表具店で習っているという私の記憶はというと、前述の通り。
毎度ふんふんそれでそれはどういう理由で?と聞いてほほーと納得して理解したつもりなのだが。
だが!今すぐ手順を思い出せるかというと…かなり怪しい。表具教室に通う三人は頭を突きつけて不安を語る。

「一人で出来るかな」
「で、できない」
「さ、三人集まれば…」
「そうだよっきっとそうだよ」
「なんとかなるよ 絶対大丈夫だよ」

的にどっかの小学生のような決め台詞で自分達を納得させてはみてみるものの
かなり不安だ。
言い訳をすれば、画家だし、視覚的刺激での記憶能力が高いとおもうので、やり始めれば記憶はよみがえると思うんだよねっ ねっ。

「で、一人で今度はできんだろ」
「いやー?」
「教えた意味ねーよ」
「あと二十回ぐらい…」
「けっ」

マリオ(仮称)はすぐそういって私をいじめる。ぐっ。
でも一人で鼻歌歌ってできるようになりたいなー。
前に聞いた言葉を思い出す。

「いい紙悪い紙って言う判断じゃなくて、どこに適している紙かどうかっていうのを操れることが目標」

今よくわかるよ。そうかー。
深遠だ。



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